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●地下鉄駅車いす転落死一周忌「段差解消安心へ一歩」(朝日新聞2007/12/11記事)

男性を知る人々が献花台に向かって手を合わせた=札幌市西区の市営地下鉄琴似駅で 札幌市営地下鉄の東西線琴似駅で車いすの男性が階段から転落死した事故で、一周忌に当たる9日、事故現場で知人らが献花をした。当時52歳だった男性が入居していた身体障害者福祉ホーム「自立ホーム24」(同市西区)の利用者や職員らで、男性の写真が置かれた献花台には花があふれ、男性が好きだったという菓子などが並べられた。
 男性は昨年12月8日、エレベーターで地上から改札口がある地下1階に降り、車いすで後ろ向きに出て方向転換しようとした。その際、すぐ近くに段差があって2段下の踊り場に落ち、頭を打って翌日亡くなった。
 同市は事故後、段差をなくしたり、滑りやすい石のタイルに替えてゴムマットを敷いたりするなど対策をとった。
 ホーム長の長沢愛さんは「1人で外出された時の事故だったので、誰かがついていれば、と振り返ってばかりの1年だった。悲しむことが多かったが、(段差解消で)みんなが安心して暮らせる一歩になったのでは」と話した。



●車いす乗車、衝突に無防備 保安基準なく貨物と同じ扱い(朝日新聞2003/6/3記事)

埼玉県越谷市で5月、車いすごと乗車できる軽乗用車が事故を起こし、車いすの利用者が死亡した。腰に巻く2点式シートベルトで胸や腹を圧迫されたのが死因だった。同様の事故は1月に仙台市、3年前に岐阜県内でも起きている。車いす利用者を保護するための車両の保安基準は未整備で、早急な法整備を望む声も出ている。
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●「車いすでも通れる道に」
   障害者9団体 除雪徹底訴え(北海道新聞2003/3/4朝刊記事)

 障害者が歩きやすいように冬の歩道除雪の徹底などを求め、札幌市内の小規模作業所など障害者関係の九団体が三日、中央区のホテルポールスター札幌から札幌市役所までをデモ行進した。
 今年で七回目。障害者と支援者ら約百人が参加し、「車いす利用者が移動しやすい除排雪を」「ホームヘルプサービスの利用時間の上限撤廃を」などと書かれたゼッケンをつけて行進した。
 この後、参加者は札幌市役所でホ−ムヘルプサービスの二十四時間利用や、小規模作業所に対する補助金減額の撤廃などを求める六項目の要望書を市の担当者に手渡した。



●札幌の竹田さんに「自立支援」奨励賞(北海道新聞2003/4/15朝刊記事)

  社会福祉法人「ありのまま舎」(仙台市、三笠宮寛仁総裁)は十四日、自立して福祉活動に貢献した障害者に贈る「第五回ありのまま自立大賞」の受賞者を発表した。自立支援大賞に岡山県倉敷市の太田茂さん(60)、奨励賞に札幌市の竹田保さん(42)、功績賞に兵庫県西宮市の「メインストリーム協会」が選ばれた。
 太田さんは足が不自由だが、視覚障害者向けソフトを開発。
 竹田さんは進行性筋萎縮症を発症しながらも、作業所を開設するなど、障害者の就労機会の拡大に取り組んだ。同協会は、十代の健常者と障害者らが合宿する「障害者甲子園」を続けた。授賞式は二十七日に仙台市で行われる。


●ちょっと工夫でバリアフリーの旅障害者グループ、ニセコで3日間

 百ヶ国二千人が集まる障害者インターナショナル(DPI)世界会議札幌大会が二〇〇二年十月、札幌で開かれる。障害を持つ遠来の客をもてなすため、バリアフリーを求める声が高まる中、何に注目していけばいいのか。障害者だけでなくお年寄りや子供にも、工夫と気配りで旅の可能性は広がる後志管内ニセコ町を訪れた障害者の3日間の旅に同行した。
 札幌市豊平区の小規模作業所ホップなどでつくる「バリアフリーアドベンチャー普及プロジェクト実行委員会」が主催。DPI世界大会組織委が後援した。車いす利用者や目の不自由な人、知的障害者ら総勢百人が参加した。


●バス乗降口に踏み台

 朝、ニセコ町から迎えに来たバスの乗降口には、高さ二十五aの木の踏み台が置かれた。「普段はお年寄り用に使っています」とバス運転手。ちょっとした工夫が障害者のバリアをやわらげる。


●音声案内欲しいエレベーター

 車いす利用者が専用ワゴンに車に乗った。電動リフトで地面から上がり、車内に入る。「車が揺れると、車椅子の態勢が崩れてしまう。車内ミラーでいつも様子をみています。」とホップのスタッフ。公共交通機関が利用しづらい障害者にとっては、専用ワゴンの確保が課題になりそうだ。
 到着したのは、「ニセコいこいの村」。客室二十九室のうち、車いす用の部屋は二部屋。入り口にはスロープがあったが、エレベーターが一基しかないため、車いす利用者がエレベーターを待つ姿が良く見られた。
 目が不自由な女性は「エレベーターに音声案内や点字表示がないので、周りの人にボタンを押してもらった」と話した。記者も気付かなかった問題点だった。いこいの村は「次の更新時に改善します。こうした指摘はありがたい」。
 初めて大人数の障害者を受け入れた高屋敷俊雄支配人は「問題点も指摘されたが自信もついた。障害者の方と接して、従業員からも手話を学びたいという声が挙がった」という。
 今回の旅の目的には、障害者が挑む“冒険者”もあった。ニセコ町のアウトドアガイド会社「セゾン」が協力して、川をゴムボートで下るラフティングを体験した。
 流れの穏やかな区間を選び、ボートに乗るガイドも一人から二人に増やした。身体が不自由な人は「おぼれたらどうしよう」と水辺には近づかないのが普通だ。それでも、四十分あまりボートにゆられた。

 参加者は「羊蹄山をながめながらの船旅は、別世界にいるかのようだった」と感激。ガイドは「ボートに乗れば、障害のない人と変わらない」。こうした冒険ツアーが増えれば、国内外から集う障害者も、北海道の大自然を満喫できるだろう。

DPIの課題は「ホップ」代表・竹田さんに聞く

小規模作業所「ホップ」の竹田代表に、今回のツアー体験から、DPI札幌大会に向けた課題を語ってもらった。

 宿泊先で驚いたのは、車いす用の部屋の浴室に温泉の湯がきていたこと。夫婦の間で介護する場合、一緒に大浴場には入れない。せっかくの温泉だから湯を楽しみたい、という障害者にはうれしいですね。こうした配慮を是非ともしてほしい。DPI開催を考えたとき、輸送がネックとなる。ホップには車いす用ワゴン車が四台しかない。駅などで、車両とホーム間にかけるスロープがが足りないとか、列車の通路がせまいとか、改善の余地がある。

 公共交通のほか、観光宿泊施設でもバリアフリーが進んでほしい。施設側が障害者を受け入れる経験を重ねると、次から抵抗がなくなり、改善も進む。海外からの障害者も道内の旅を楽しんでもらえるでしょう。

 

平成13年6月18日
北海道新聞


●障害者同士で連帯しよう札幌の小規模作業所代表ら

障害者同士の交流を深めて能力を高め合い、仕事の幅を広げようと、札幌市内の小規模作業所の代表らが、新しいタイプの通所授産施設づくりを進めている。福祉関係者は「施設ができ、活動が軌道に乗れば、障害者の働き手として評価も高まるはず」と期待している。
 計画の中心を担うのは、「HOP(ホップ)障害者地域生活支援センター」(札幌市東区)の竹田保代表。同代表によると、建設予定地は北広島市西の里の土地約一万七千二百平方b。土地利用料と建物工事費合わせて約4億円。自己資金は約一億円で、残りは国の補助金などを見込んでいる。運営にあたる社会福祉法人の設立を申請中で、認可され次第、着工の予定。
 新施設は、知的障害者、身体障害者各二十人の合計四十人が利用できるようにする。生害の種類や程度を限らずに、障害者の要望に出来るだけこたえていく。介助が必要な重度障害者にも対応、将来は精神が障害者も受けられたいとしている。
 こうした施設づくりを考えたきっかけは、障害者間に横たわる”意識の壁”。竹田代表は「障害者の間には、『自分の方がましだ』というような、差別意識や偏見がある。一つの施設で様々な障害者が交流することで、こうした壁を少しずつ取り払っていきたい」と意欲を見せる。
 いわば、障害者の連帯感づくりも目指した取り組みといえそうだが、施設の目的は施設内で働くことだけにとどまらない。施設外の一般企業で働く障害者も積極的に支援していく。例えばトイレ介助。自宅から勤務先まで、介助員を派遣する。勤務先までの移動に介助が必要であれば、移送サービスのスタッフを派遣する。二十四時間無休で対応、働きやすい環境に力を注ぐ。
 障害者の能力アップでは、専門分野をいかした、各種の研修に力を入れる。知的障害者向けでは、ホームヘルパーの育成講座を開催。ヘルパーの技術を身につけてもらい、職員と二人一組で、同じ施設利用者の介護にあたり、障害者同士の”助け合い”を推進する。当面は施設内での介護が中心だが、将来は外部にも派遣するという。
 札幌市福祉施設課では「様々な障害を持った人が一緒に利用できる施設は珍しいのではないか」と話している。授産施設や福祉ホームなど、障害者の雇用を確保、生活の場を提供する施設はあるが、その多くは身体障害者、知的障害、精神障害の種別ごとにつくられている。郡部などで施設が足りない場合には、施設を共有するケースもあるという。
 北海道医療大の横井寿之教授(援助技術総論)は「いろいろな障害者が同じ施設で交流することは、それぞれの得意分野を伸ばし、働き手としてのレベルアップにつながる。簡単な作業だけでなく、パソコン事務など高度な仕事もこなせるようになれば、地域のニーズに合った事業が展開できる」と期待を込めた。

平成13年5月8日
北海道新聞


●施設や消防局では大好評

●障害者の施設が提携

 札幌市内の小規模作業所ホップ(竹田保代表)は、桧山管内厚沢部町の知的障害者通所授産施設あすなろパン(樋口英俊総合施設長)と提携 し、災害備蓄用のパンを九月下旬から販売する。長期保存できる災害備蓄用のパンの商品化は全国でも数少ない。
 製造を担当するあすなろパンの樋口総合施設長は、一九九三年の道南西沖地震の経験から、食糧備蓄の必要性を感じ、今年二月ごろから本州 で製品化された缶詰のパンを参考に試作を重ねてきた。
 また、竹田さんも九五年の阪神大震災を視察し、地元の障害者らの声を聞き、障害者や高 齢者の食料備蓄の必要性を痛感していた、という。
 パンは、直径約十一a、厚さ四aほどで、光熱樹脂のトレーごと焼き、茶の包装などに使われるステンレスフィルムで三個一組で包装している。 あすなろパンによると、東京都内小規模作業所や栃木県内の業者が製造している災害備蓄用の缶詰のパンに比べ、ふっくらしているという。生地には、緑黄色野菜や果物が生地に練りこまれ、三個それぞれが味が異なるほのかな甘みがあり、おかずがなくても食べられる。また、トレーは皿代わりになる。
 三百三十_入りのミネラルウオーター四本とセットで千円(税別)。竹田代表は「障害者が地域で生活するには、災害時などの危機管理をどうする か、まで考えなければならない」と話している。販売は全道の小規模作業所を通じて行う予定。

平成12年9月18日
北海道新聞