●三ヶ森タク 月利用7000人に拡大へ

 介護会社の吸収合併で

 北九州市三ヶ森タクシー(自包健一社長)は同市内の光タクシー(石橋孝三社長)系例の介護会社・リヒト(石橋智社長)を吸収合併する。このほど両社間で基本合意し、早ければ来月中にも三ヶ森タクシーがリヒトを買収後は、月間利用者数延べ7000人をかかえる北九州一の介護タクシー事業者となる。コムスンなど介護の本策が輸送分野へ本格進出する前に先手を行って生き残りをかける。

 買収計画を持ちかけた光タクシーの石橋社会は「小さな介護タクシー会社が乱立し、共存できた時代はとっくに過ぎた。銀行など他産業のようにまとまる必要がある」と調整。三ヶ森タクシーを相手に進んだ理由について、同社の福祉輸送体制充実を挙げる。

 一方、三ヶ森タクシー側も法人格のある介護会社を所有することで、介護事業を集約できるメリットなどが生まれる

 リヒト買収後、パートを含む従業員19人は継続雇用するほか、社名も残す。リヒトは輸送許可がないため、いずれ患者等輸送事業許可も申請する方針。

 三ヶ森タクシーは現在、35歳未満の若いヘルパースタッフ求人中。ヘルパーの自家輸送が合法化され、2種免が不要となったことから、ヘルパースタッフの若返りに期待する。

 貞包社長は、「これまでタクシーを利用していた高齢者などは、今後介護会社が行う輸送の方へ流れていくのではないか」との見方を示している。

三ヶ森のヘルパー自家輸送許可

福運支局

 福岡運輸支局は6日、三ヶ森タクシー(北九州市、貞包健一)から出ていた道路運送法80乗によるヘルパーの自家輸送を許可した。許可台数は5台。

 国支局には現在、平尾台観光タクシー(北九州市、栗山崇輝社長)が5台、初島タクシー(大牟田市、古賀祐介)が1台、同許可を申請している。今週中には80条許可される見通しとなっている。

東京交通新聞 2004.7.12(月)