●要介護者対象の白ナンバー輸送

  愛知県、セダン特区認定−内閣府

 内閣府は7日、愛知県が5月17日に申請していたNPO法人などが白ナンバーのセダン型乗用車でも要介護者等単独での移動困難者を有償移送可能な「セダン特区」を19日付で認定すると発表した。申請名称は「愛知県福祉輸送セダン特区」。

 昨年3月に厚労省・国交省連名により「介護輸送にかかる法的取り扱いの方針」が打ち出され、特区に認定されれば、NPOなどに要介護者であっても知的障害者や視覚障害者など福祉車両を必要としない人の送迎に白ナンバーのセダン型乗用車の使用を認めるとした。

 当初、県から今年1月に申請したいとの意向が愛知県タクシー協会に示されたが、同協会はまず県などとの話し合いを要請、県、愛知運輸支局、NPO団体との意見交換会などで、「要介護者など単独での移動困難者に対して、十分な輸送サービスを提供している」などの意見を述べてきた。

 県内74市町村のうち、2005年度予算で「福祉有償運送運営協議会」設置の経費などを計上しているのは32市町村。これらの動きを受けて、名古屋タクシー協会と愛知県タクシー協会は全乗連が先月3日付で各県協会長宛てに出した「運営協議会設置への対応について」の通運に沿い、各々取り組み実態の把握や今後の方針を検討してきた。さらに両協会は7日、名古屋市の県自動車会館で「セダン特区」に関する打ち合わせ会を行った。

 名夕協側は森博一会長、石川優福祉関連委員長、永山明光専務理事、愛夕協側は吉田稔会長、青木良浩福祉委員長、永井靖之専務理事が出席して各自治体に対して福祉タクシー利用状況の説明など取り組みの現状や各々の方針の確認、情報交換などを行った。

東京交通新聞 2005.7.11(月)