●移動制約者の旅行支援

  交通・旅行事業者と福祉関係者連携必要

  道運輸局など調査報告書

 高齢者や障害者など移動制約者が介護タクシーを利用して道内を旅行する場合、満足度の高いサービス提供には交通・旅行業者と福祉関係事業者・団体の連携が必要−とする調査報告書を、道運輸局などがまとめた。

 公共交通機関を利用し、札幌から帯広、新千歳空港から札幌・函館へのモデル旅行を通して調査。その結果、視覚障害者が介護タクシーの回転シートを使う場合、「乗るときにシートの向きを教えてほしい」「手すりが多くあると使いやすい」、車いす利用者は「専用車は乗り心地や視界が悪い」などと指摘した。

 改善案としてドライバーの声かけや、車両に利用者目線の高さに合わせた小窓設置などを提示。しかし、「乗務員の対応が良ければ多少料金が高くても利用したい」「乗務員との会話が楽しく、優しく対応してくれた」の声もあった。

 介護タクシードライバーに望まれる役割は@安全な運転A地元ならではの情報や知識B当事者・介護者の安心感、負担軽減−と説明。ドライバーの介助レベル向上・平準化へ教育や研修制度充実の重要性を挙げ、福祉事業者、福祉NPO等と協働で提供する旅行サービスが期待されるとした。

介護新聞 2005.7.21(木)