●障害者自立支援法案

  賛成多数で衆院通過

  今週にも参院厚労委で審議

 障害者自立支援法案が十五日の衆議院本会議で与党の賛成多数により可決され、同日、参議院へ送られた。参議院では今週中にも厚生労働委員会で実質的な審議が始まる見通しだ。

 衆議院での採決にあたっては、「就労支援を含めた所得確保の施策の在り方を検討する」という項目を付則に追加する形で法案を修正、「その結論は三年以内に得ること」が付帯決議された。

 ただ、新制度が施行されれば来年一月から障害福祉サービスと自立支援医療の原則一割負担が始まるため「検討を待っている間にも負担増が先行する」との批判は根強く、まだ当事者の納得が得られているとは言えない状況。焦点の「所得保障が伴わない中での応益負担導入」や「施行後の具体像が見えない」問題をめぐっては、参議院でも野党の厳しい追及が続きそうだ。

 なお、利用者負担の上限額設定を世帯単位の所得で判断することへの批判も強く、衆議院では尾辻厚労大臣が「税制上及び医療保険上、障害者を扶養しない時は、同一世帯に親やきょうだい、子どもがあっても障害者本人及び配偶者の所得に基づくことを選択できるようにする」「『低所得1』であれば障害者本人(障害児の場合は保護者)のみの所得で判断する」と確認答弁をしている。

福祉新聞 2005.7.25(月)