●ベルトせず 走り出したら 鳴り続け
車に警報措置、義務化 国交省
シートベルトをしないまま走り出すと警報音が鳴り続ける装置を、今秋からすべての乗用車に措置するよう義務づけることを、国土交通省が10日決めた。シートベルト非着用の運転者の死亡率は、着用者の11倍。すでに一部の国産高級車や輸入車には同様の措置がついているが、全乗用車について国がメーカーに義務づけるのは世界初という。
現在、10人乗り以下の乗用車ではエンジンを始動したときに、運転者がシートベルトをしないと、警報音や警告灯が作動する。こうした措置はすでに日米両国で義務づけられている。
しかし、非着用のまま走り出す人が絶えないことから、国交省は新たに、非着用で500メートル走行したり、時速25キロまで速度を上げたり、60秒経過したりした場合、警報灯と警報音が30秒以上行動するようにすることにした。貨物車などは対象外。
自動車の安全基準を定めた道路運送車両法の保安基準の細目を10日、改正した。9月以降に新発売される乗用車から義務化する。
警察庁によると、シートベルトの着用率向上の効果もあって交通事故の死者は減少傾向だが、04年の交通事故の運転者の死者2234人のうち、1157人がベルトをしていなかった。
朝日新聞 2005.3.11(金)
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