●全国初 宮川タクに「白」許可

 岐阜国府町 介護にセダン型社有車

 訪問介護事業所指定事業者の宮川タクシー(岐阜県吉城都国府町、松山篤夫社長)は介護タクシーの車両に、従来の緑ナンバー車に白ナンバー車を加え有償移送を開始する。先月22日、中部運輸局が道路運送法80乗1項により許可した。同社は「ホスピタリティ・サービスとして従来、一時的な車両不足で待ち時間が長くなる問題点の打開を目指し利用者の立場に立ってサービス提供している。

 中部管内では福祉輸送限定事業者による白ナンバー車有償移送許可の例として愛知運輸支局管内の8件などがあるが、一般タクシー事業者としては初めてで、全国的にも珍しい。今年3月の国土交通省通達、さらにQ&Aでは「セダン型で訪問介護事業所の所有車であってもよい」としている。

 今回、許可を受けた白ナンバー車は@4WD小型車トヨタカローラ(雪道でのあい路走行用)Aセダン型トヨタカリーナ(乗り心地重視)B車いす専用車スズキワゴンR(狭い路地裏まで通行可能で歩行困難者の利便向き)いずれも社有車。

 ヘルパー持ち込み車でなく社有車にしたのは「任意保険加入や運行管理状態の的確な把握など利用者の信頼感が得られるから」と松山社長。「介護輸送は朝昼の送迎が集中する。そんな混雑時にケアドランバーがいるのに車両がなければ対応することができない。白ナンバー社有車を有効に活用できれば利用者も待たずに済む」と話している。

東京交通新聞 2004.7.12(月)