●全国初の環境ISO取得宮園自福祉練馬営業所ケア輸送サービスで差別化 宮園自動車(川村秀利社長)の福祉部福祉練馬営業所がISO14001(環境マネジメントシステム)を取得した。福祉輸送部門が環境ISOを取得するのは全国初で、同社は「地球にやさしい福祉の宮園」を前面に打ち出し、本格高齢社会でのケア輸送サービスの差別化を推進する。既に日々の環境活動のチェックにより、2割の燃費向上を実現、高コストの福祉輸送の経費低減に寄与している。20日、日本品質保証機構による登録証授与式が都内で行われる。 川村泰利副社長は今年1月21日福祉輸送事業を通じ環境保全運動に取り組むことを内外に宣言した「環境方針」を社内に制定。福祉輸送の中核・福祉練馬営業所(練馬区立野町、従業員321人)とオペレーションセンター(上石神井、214台)を対象に環境ISOの取得に向け社内体制を整備、7月と8月の2度の審査をパスして今年2日、正式に取得した。 福祉輸送を統括する和田隆雄取締役福祉部長は「福祉輸送分野も競争が激化し、何を売りにするか問われている。当社は環境に対する姿勢をアピールし差別化を図る方針を決めた。福祉送迎の入札でISO取得が条件になりつつあるが、社員の意識改革が進む効果が大きい」と話す。 地球環境にやさしい企業を証明する国際規格・環境ISOは、52個の要求事項を規定。環境負荷低減のため、@計画を立てA実施運用しB点検是正しC見直し改善することが継続的に求められる。同社の乗務員は環境活動チェックシートに毎日、燃費向上対策が実施できたか記入していく。無駄な走行をなくし、最短ルートでいち早く配車する効率手配にもつながるという。 宮園自動車のタクシー部とハイヤー部、系列の豊和自動車は国土交通省のグリーン経営を認証。今回、福祉部門がハイグレードの環境ISOを取得したことでグループの環境対策の取り組みに拍車がかかる。系列の宮園福祉も将来、同ISO取得を目指す。 東京交通新聞 2005.9.19(月) |