●自民党 作業所支援に議連

  「働く場」をバックアップ

 就労の場としての小規模作業所をバックアップするため、自由民主党の有志議員が「障害者の小規模作業所を支援する議員連盟」を結成、二十一日に党本部で設立総会を開いた。参加議員は百五十人余に及ぶ。

 議連設立の目的は、作業所を自立の拠点と見て育成支援すること。障害者団体などが「国が整備すべき社会資源の不足を作業所が埋めている」と支援を求め続けてきた運動に、政治が応えるかっこうだ。

 作業所は、養護学校の卒業生に就職先がないなどの実情から、地域に通える場を求めて親たちが自主的に作り、全国に広がった。その数は現在約六千五百カ所とも言われるが、法定施設ではないために国からの運営費の補助を受けているのは二千三百カ所に満たず、一カ所あたりの補助額も年額百十万円と少ない。

 発起人代表の八代英太議員は「財政難ではとかく福祉は切り捨ての対象になるが、厳しい時ほど支援すべき」と責任政党の立場を強調。また、議連の今後の活動方針については「働いた汗が報いられる就労環境、所得保障が約束される社会の実現のためにサポーターとして活動する」としている。

 総会に出席した日本身体障害者団体連合会、全日本手をつなぐ育成会、全国精神障害者社会復帰施設協会など関係団体のトップらは「作業所が法定施設となる方向へ持って行ってほしい」などと議員連盟への期待を述べた。

 中でも作業所問題に三十年近く取り組んできたきょうされんの立岡晄理事長は「残念ながら作業所の工賃は全国平均で月一万円程度。工賃と障害年金で暮らすことは本当に厳しく、こうした状況にようやく光が当たること、組織的に応援してもらえることはとても心強い」と語った。

 なお、議連は厚生労働省を応援する姿勢も見せており、出席した塩田幸雄・障害保健福祉部長は「期待に応えるべく全力投球する」とした。

福祉新聞 2005.6.27(月)