●障害者自立支援法-自民、法定化言明せず公明は賛成、野党三党反対JD、6政党を調査 日本障害者協議会(JD)はこのほど、第44回衆議院選挙に関連し、主要六政党(自民、民主、公明、共産、社民、国民新党)に、障害者政策についてのアンケート調査を実施した。 アンケートは八項目からなっており、先の国会で廃案になった障害者自立支援法案の取り扱いや支援費制度の予算不足への対応などを聞いている。 なお、国民新党からの回答はなかった。 障害者自立支援法案の取り扱いについては、公明党が「法定化は必要」と賛成したのに対し、民主・共産・社民の三党は「反対」と回答。自民党は「改革は喫緊の課題と認識している」などとしたが、明確な態度は示さなかった。 また支援費制度の予算不足への対応については、公明党が「障害者自立支援法案の成立によって解決されるべき」と回答したのに対し、民主・共産・社民の三党は「補正予算で解決すべき」と回答。自民党は「財政不足問題を解消するために障害者自立支援法案が提案された」としつつも、今年度の不足分については「適切に対応しなければならない」などと、補正予算での対応に含みを持たした。 その他、アンケート結果の概要は次の通り。 【重度障害者の所得保障の在り方】民主・共産・社民の三党は「大幅な改善が必要」と回答。自民・公明両党は「今後検討したい」と答えるにとどまった。 【障害者施策と介護保険制度の統合】共産党だけが「反対」。民主・社民の両党は「介護保険になじむ部分は活用」と回答。自民・公明の両党は「検討したい」と答えるにとどまった。 【難病・発達障害などを含めた総合的な障害者福祉法の制定】民主・共産・社民の三党は「制定に向けた早急な議論が必要」と回答。公明党は「障害者自立支援法案の範囲を早急に見直すべき」、自民党は「今後幅広く検討したい」と答えた。 【障害者差別禁止法の制定】公明・民主・共産・社民の四党は「賛成」。自民党は賛否を示さなかった。 福祉新聞 2005.9.5(月) |