●自立支援法案-大詰め

  衆院厚労委で当事者陳述も

 障害者自立支援法案(政府案)と障害者自立支援・社会参加促進法案(民主党案)は衆院構厚生労働委員会で審議中だが、二十六日に予定されていた委員会採択は二十八日に延期となり、二十八日の本会議採決もずれ込んだ。

 しかし、委員会では十九日に約五時間、二十一日に約六時間審議され、二十五日には当事者による参考人意見陳述も行われたため、十一月一日の会期末までには政府案が成立する見通しだ(二十六日現在)。

 委員会の審議では、野党議員の「本当に利用者の負担増を避けられるのか」「生活できなくなるのではないか」という政府案への追及が続いている。「制度の内容がよく見えない」という曇りムードは晴れていない。

 また、厚生労働省が障害程度区分モデル事業の結果を五日に公表したことで、給付決定までのプロセスへも質問が相次いだが、厚労省は検証と試行錯誤を行うと強調。介護保険の要介護認定調査項目に障害特性を汲む調査項目をプラスしたものでコンピューターによる一次判定を行う方針だが、中村修一・社会・援護局長は「その精度を上げたい」と答弁した。

 参考人意見陳述では、前国会で発表の機会がなかった分野をメーンに、広田和子・精神医療サバイバー(精神障害の当事者)らが発言した。

 中でも、公費負担医療制度を一元化した「自立支援医療」を利用することになる人たちの間では、大幅な負担増と受診抑制・治療の遅れにつながるとの危機感が強く、全国心臓病の子どもを守る会の水谷幸司事務局次長は「拙速に結論を出さず、十分な審議をして私たちの不安と疑問に応えてほしい」と懇願した。

 同会は育成医療の対象に心臓病が入っていないことから適用を求めて結成、その運動が実を結んだ歴史を持つ。水谷氏は「多くの子どもがこの制度に命を救われたのに、自立支援法案では大幅な縮小となる。一番弱い病児のために存続してほしい」と訴えた。

 また、福島県精神障害者家族会連合会の相澤興一会長「ただでさえ親きょうだいに気兼ねして生きている精神障害者にさらに負担と気兼ねをさせることになってしまう」と見直しを求めた。

福祉新聞 2005.10.31(月)