●タクとNPO協働で

 セミナーで黒田氏講演

 関西STS連絡会は3日、西成区の大阪市社会福祉研修情報センターで移送サービスに関するセミナーを開いた。全国介護移送協会の黒田司郎会長(堺相互タクシー社長)がタクシーとNPO、協働の明日」と題し講演した。

 黒田氏は、自社で介護タクシー事業を始めた1999年からの経緯を紹介。2000年8月に訪問介護事業所の指定を受け介護保険サービス(身体介護、210単位)を開始、利用者が飛路的に伸びたものの、03年4月から介護保険報酬に「乗降車介助(100単位)が設定されたことにより、経営面で痛手を受け、別途利用料金を設定せざるを得なくなった事情など現状を述べた。将来のNPO介護移送のあり方について黒田氏は、@理念と事業性のアピールA安全確保面など法令の順守B質の向上(資格整備)―などを指摘。タクシー、NPO双方の利点(料金、理念、継続性、量、緊急性等)を生かし合うことで共存、連携する方向が望ましいとの考え方を示した。

東京交通新聞 2004.7.12(月)