●東京都−障害者自立支援法案に見解
応益負担導入を容認
東京は五月十三日、障害者自立法案について「利用者の定率負担導入には一定の合理性がある」などと容認する見解をまとめ、厚生労働省に提出した。
都がまとめた見解のうち、肯定的な評価をしているのは障害種別ごとのサービス提供を一元的にするという「改革の理念」。市区町村がサービスの提供主体になること、サービス体系を再編することも同様に評価している。障害者団体から特に反発の強い、サービス利用時の「定率負担(応益負担)」についても、「障害者サービスを特化されたものではなく、より一般化、普遍化し障害がある誰もが利用できるものにしていくためには、可能な限り定率負担の考え方を導入することは容認できる」と明記している。
ホームヘルプサービスや精神障害者の通院医療については、定所得者への負担軽減措置の必要性を主張しているが、「サービスの利用にかかる負担の公平化を図るとともに制度運営を安定的なものにする観点からも定率負担導入には一定の合理性がある」としている。
サービス利用の手続きや基準への注文も多い。障害程度区分については介護給付費などの支給の要否を決める際の勘案事項の一つとされていることに触れ、「障害程度区分をどの程度の比重でどのように勘案すべきかが不明確であれば、区市町村と利用者の間で混乱生きじる」と指摘。障害程度区分と支給の要否・支給量との関係の明確化を求めている。
ケアマネジメントの制度化についても評価しているものの、障害者のケアマネジメントには能力開発の視点が求められること、教育や就労支援まで視野に入れた競合的な支援が必要であることに言及し、「一定の実務経験を要件としたり、認定制度を創設したりするなど、ケアマネジャーの質と量を確保する仕組みが必須」としている。
福祉新聞 2005.6.6(月)
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