●ニユバーサルデザイン大綱案−国土交通省

  バリフリ政策にタクサービスも

 国土交通省は17日、身体障害の有無や年齢、性別、言語などの区別がなく利用できる公共交通・都市環境づくり指針「ユニバーサルデザイン(UD)政策大綱」案を策定、公表した。バリアフリー政策の対象に、タクシーサービスや学校施設など交通機関・公共空間の拡充の必要性がうたわれた。バスは車両のオールバリフリ化を明記。駅前など「交通結節点」の乗り継ぎ円滑化も盛り込まれた。いずれも、交通バリアフリー法の見直しなどを通じ法的に位置付けられる方向だ。同案には27日まで一般意見募集(パブリックコメント)が行われ、月内に決定される。

 UD大綱は、交通バリアフリー法(公共交通・駅施設対象、2000年制定)とハ−トビル法(建築物対象、1994年制定)の見直し・統合論議の土台となる。個々の施設整備の側面から脱却し「いつでも、だれでも、自由に、使いやすく」というUDの考え方を基に、連続的な移動環境をつくるのが目標。少子・高齢化や観光交流、住民参画ユビキタス・ネットワークなどの視点を重視。これまで同省内で検討してきたバリアフリーのあり方、公共交通円滑化、自津移動支援システムの各懇談会の結果も取り入れた。

 バス・タク関係では、路線バスへのノンステップ(低床型)車両導入だけでなく、コミュニティバス・観光バスを含むバス全体のバリフリ化を表記。福祉タクシー、STS(スペシャルトランスポートサービス=個別輸送サービスの提供の促進が強調された。

東京交通新聞 2005.6.20(月)