●“自家用車有償”が許可

 ユニ介護 各種割引運賃設定も

 ユニ介護(毛利友紀社長、神戸市、23台)が自家用有償運送事業への進出や新たな割引運賃の設定によって介護移送サービスの間口を広げている。

 神戸運輸監理部は先月27日、ユニ介護に対し自家用自動車による有償運送事業を許可した。有償運送は、介護サービス計画または市町村が行う支援費制度に基づく訪問介護サービスと連続して行われる輸送に限られる。対象者は要介護者など。これに伴い近畿運輸局は同日、介護輸送サービスにかかわる運賃として中型車で初乗り2キロ400円、加算1キロごとに100円、時間制運賃20分ごと100円を許可した。

 近運局は同日、これとは別に同社に対し@精神障害者割引(1割引)A第1号被保険者割引(65歳以上の介護保険適用者を対象に1割引)―――の2種類の割引運賃設定を新たに許可した。従来の身体障害者割引(1割引)、知的障害者割引(1割引)、リフトタクシー割引(2割引)は継続する。

 同社は指定訪問介護、居宅介護支援など指定介護保険事業者として介護サービス事業全般にかかわる。タクシー事業許可は2002年7月。参入時から下限運賃を設定。輸送対象者は要介護者など介護サービス事業の延長線上の利用者が大半を占めるため、一般タクシー事業者と競合する部分は少ない。

 新たな割引運賃などの設定について同社は「身体、知的割引だけでは障害者全体をカバーできない状況があった。社会的弱者、ハンディキャプを持つ方に対するサービスとして設定した。自家用有償運送事業は法的に認められる形で輸送するために許可を得た」(毛利宗玄社長室長)と話している。

東京交通新聞 2004.9.6(月)