●「在宅福祉事業」など交付金・統合補助金に

  厚労省・地方案に「ゼロ回答」

 厚生労働省は十七日、地方六団体が七月にまとめた「国庫補助負担金等改革案(2)」でもとめた同省所管の補助負担金四千七百四十九億七千三百万円の一般財源化案に対して、実質的に「ゼロ回答」とする検討結果をまとめ、細田博之・官房長官に報告した。

 二十九の対象補助負担金のうち、一般財源化を認めたのは地域医療対策費等補助金の一部など八億六千万円分で、在宅福祉事業費補助金や身体障害者福祉費補助金の一部など六百二十三億九千百万円分は交付金・統合補助金に再編するとした。

 また、児童保護費等負担金や婦人保護事業費負担金については「従来どおりの体系でなければ施策を実施できない」として一般財源化を否定。今年度新たに創設した地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金など三交付金・三統合補助金についても「すでに補助金改革を行い措置済み」として一般財源化を否定した。

 争点となっている生活保護費負担金および児童扶養手当の見直しについては「引き続き検討する」と記載するにとどまった。

 同日は各省庁から細田長官に改革案(2)に対する検討結果が報告された。こうした検討結果を踏まえ、政府は十一月中にも六千億円分の国庫補助負担金の一般財源化案をまとめる。

福祉新聞 2005.10.24(月)